偽りの愛 2
キーンコーンカーンコーン
昼休みが始まる。
「真衣!一緒に弁当食おうぜ!」
タタタッと駆け寄ってくる亮太。
「・・うん。」
「どうした?元気ねーじゃん。」
「ううん。何でも無いよ!」
「そっか。じゃぁ行こうぜ!」
私の手を引いて歩き出した。
「・・・よく食べるね・・・。」
思わず声が漏れた。
「ん?だって食わねーと腹減るじゃん。」
「そうかなぁ・・・?」
「ていうか、真衣。全然食ってねーじゃん。食わねーと俺が食う。」
「それは無理。」
「はー!?ひっでー!」
屋上に笑い声が響く。楽しかった。
けれどやっぱり好きって思えなかった。 罪悪感だけ私の心の隅に残された。
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